3. 給料・昇給・待遇

人事部所属の産業保健師は、「安定」「安心」「堅実」な働き方ができる職場です。

激務の病院で働き、サービス残業が当たり前で育った看護師には、こんなに恵まれた環境で働けるのか、だから大手企業の事務職というのは、みんな勤めたがるのか、と驚きの連続でした。

ただし、夜勤も残業も基本ありませんので、医療現場のように「頑張れば頑張るほど給与が上がる」タイプの職場ではなく、
どちらかといえば「基本給ベースでの安定収入」を得ながら、
ワークライフバランスの良さで長く働く人が多いのが特徴です。

私自身、人事部に所属していたときは、
毎月の給与が変動することはなく、それでも大手企業にふさわしいボーナスが、人事部社員と同じ額だけ、年2回、しっかり支給されていました。

人事部は、部門の特性上からも、直接的に会社の利益を生み出す部署ではないため、営業や開発職のような「成果給」「インセンティブ」がつくことはまずありません。
ですが、会社全体の評価制度に則って、一般職の社員と同じ昇給ルールが適用されます。

大手企業が多いから、ボーナスはむしろ病院の時より増えたわ。

以下に、もう少し詳しくお伝えします。

◆ 基本給の目安

企業や地域によって差はありますが、
私が勤めた企業では月給28〜30万円ほどが多く、年収ベースでは450〜550万円前後でした。
中には外資系企業や製造業の大手で、600万円以上のケースもあります。

その分、看護職として育ててくれるOJTはないところも多く、「即戦力」や「経験年数」が求められる傾向があります。

経験者が売り手市場よ。

看護師時代より手取りが下がるケースも珍しくありませんが、生活リズムが整うことで体調が安定し、長く働き続けられるメリットを考えると、金額以上の価値を感じる人も多いです。

「お金よりも自分の時間がほしい」「土日を家族と過ごしたい」
そんな人には、非常に向いている職場です。

事実、フラメンコやスポーツジム等の習い事をしている人、保育園へお迎えに行く人、皆、定時を過ぎるとサーっと帰り、アフターファイブを楽しんでいました。

たまたまトイレに長く入っていた男性社員が、定時のカネが鳴ったと同時にみんなが一斉に帰ってカギを閉められ、警備員さんに小窓から助けを求めて開けてもらったってこともあったわ(笑)。

◆ 昇給・昇進の仕組み

人事部所属の保健師は、医療職というより「総合職の一員」として扱われます。
そのため、昇給・昇進は人事評価制度に基づいて行われています。

でも正直、人事部長が、看護職の成果、成長、実際について評価する能力があることは稀です。なので、「成果」よりも「勤続年数」や「役職」で評価されているように感じます。

私の経験では、毎年、人事部の事務職員と同様に、数千円ほどの昇給がありました。
また、複数の保健師が在籍している企業では、主任や係長など、役職が昇格することで、一気に月に10万円ほど給与が上がった人もいました。
一方で、単独保健師の場合は昇進ポストがないため、昇給ペースは比較的ゆるやかです。

会社によっては「キャリアアップ研修」や「評価面談制度」があり、
保健師としての提案力や職場貢献度を示すことで、処遇改善につながっている会社もあるようです。

私のところは、昇進・昇給は、上司も同僚も求めていない雰囲気だったわ。

◆ 賞与・福利厚生

賞与(ボーナス)は年2回支給される企業がほとんどです。
支給額は年間で4〜6か月分が一般的で、病院と比べると、大手企業が募集しているだけあって、多いです。

福利厚生も非常に充実しています。
社会保険・雇用保険はもちろん、住宅手当、家族手当、退職金制度などが整っており、「企業年金」に独自に入れる会社もあったりと、手厚いのが特徴です。

会社によっては、社員食堂やカフェテリアプラン(選択制福利厚生制度)も利用でき、ベビーシッター代も出してくれたり、会社の中に、企業保育園を運営していて、子供と一緒に通勤できる人もいました。

産前産後休暇、育児休暇、時短勤務制も整備されており、子育て中の社員も安心して働けるサポート環境が充実していました。

私の周りでも、出産後に復職してそのまま定年まで働く方が多く、
「定着率の高さ」は人事部所属の産業保健師の大きな強みだと思います。

 

◆ ワークライフバランスの良さ

人事部所属の保健師の魅力は、なんといっても生活リズムの安定です。
勤務は完全日勤のみで、残業はほとんどありません。
残業が発生する場合は、年に1〜2回の健康診断シーズンや面談調整が集中する時期くらいです。

そして、早く出勤しないといけない日は、その分、早く帰るイメージで、残業代を払う雰囲気ではなく長時間働きません。

残業そのものが評価される職場ではないため、日ごろから「早く帰ること」が推奨される文化があり、オンとオフの切り替えがしやすいです。

◆ 子育てとの両立

子育て中のママ保健師にとって、人事部所属はまさに理想的な環境です。
決まった時間に出勤し、定時で帰れる。
急な発熱でのお迎えも理解されやすく、
「働く親への配慮」が制度として浸透しています。

私が勤めていた会社でも、小学生の子どもを持つ保健師が多く、
お迎えの時間に合わせて16時台に退勤する人もいました。

読めない突発業務は発生せず、家庭と両立しながら、安定した職場で長くキャリアを築けることは、産業看護職の大きな魅力だと実感しています。

人事部の女性は、復職直後の時短社員が所属することも多かったから、子育てに理解があったわ。

 

◆ 独身・キャリア志向の方にも魅力

一方で、独身で自分の時間を充実させたい人にとっても、
人事部所属の働き方は魅力的です。

終業後に趣味のフラダンスや、英会話スクールに通ったり、
週末に別の資格を取る勉強をする人もいます。
「仕事もプライベートもバランスよく楽しみたい」という方には、
理想的な環境だと思います。

◆ 副業禁止規定について

大手企業ほど「副業禁止」の規定があることは覚えておいてください。
これは守秘義務やコンプライアンスの観点から当然のことですが、
近年では「条件付きで副業を認める」企業も少しずつですが、増えてきてはいるようです。

たとえば、「社外での講演・執筆活動」「自治体の健康事業に協力」など、
本業に支障がない範囲で認められるケースもあります。
副業をしたい方は、面接時に確認しておくと安心です。

◆ 年間休日と有給休暇

年間休日は120〜125日が一般的です。
完全週休二日制(土日祝休み)で、年末年始やお盆休暇もあります。
また、有給休暇の取得率も非常に高く、全部消化して当たり前。
半休の他、時間単位での中抜け年休を取得可能な会社が多いです。

「心身ともに余裕をもって働ける」という意味で、病院勤務とはまったく違う世界です。

長期休暇も、申し訳ない雰囲気はなく、堂々と楽しんでいたわ。

 

◆ 給与よりも「続けられる働き方」

人事部所属の保健師は、
「給与は高すぎず、低すぎず。でも続けやすい」仕事です。
年収ベースで見れば病院勤務時代より下がることもありますが、
精神的なゆとり・家族との時間・健康な自分を取り戻せる点で、
多くの人が「転職して良かった」と感じています。

実際、私の周りでも「この職場に入れて本当に良かった」と口にする人は多く、
就業継続率は高いです。

人事部の看護職(看護師・保健師)は、全体の看護師、保健師の就業人員からみると少数派で、決して派手ではありません。
ですが、社員一人ひとりの健康を支え、
会社全体の“健やかな働き方”をつくる重要な役割です。


 まとめ

  • 給与は安定(年収450〜550万円前後)

  • 昇給はゆるやかだが、ワークライフバランスは抜群

  • 賞与・福利厚生が充実、大手企業が多い

  • 子育て中でも安心して働ける

  • 定時退勤・残業ほぼなし

  • 就業継続率が非常に高い


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